世田谷区のあるクラブで先般、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書についての発表がありました。
この報告書によると、次の3つからなっている。
① 気候システムの観測された変化
気候システムの温暖化については疑う余地がなく、大気と海洋は温暖化し、雪氷の量は減少し、海面水位が上昇し、温室効果ガス濃度は増加している。温室効果ガスとは二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素などである。
世界平均地上温度は1880年~2012年の期間に0.85℃上昇した。
過去20年にわたり、グリーンランド及び南極の氷床の質量は減少、北極の解氷面積は減少している。
世界平均海面水位は1901~2010年の期間に0.19m上昇した。
② 気候変動をもたらす要因
1750年以降の二酸化炭素の大気中の濃度の増加は、地球温暖化に最も大きく寄与している。
③ 将来の世界および地域における気候変動
温室効果ガスの継続的な排出は、気候システムのすべての要素に温暖化や変化をもたらす。気候変動を制限するためには、温室効果ガスの排出量の大幅かつ継続的な削減が必要となる。
世界平均気温の上昇に伴って、中緯度の大陸のほとんどと湿潤な熱帯域において、今世紀末までに極端な降水がより強く、頻繁となる可能性が非常に高い。
2081~2100年における世界平均海面水位の上昇は0.26~0.82mの範囲に入る可能性が高い。
二酸化炭素の累積排出量と世界平均地上温度の上昇量は、ほぼ比例関係にある。