バージェス頁岩(カンブリア大爆発)


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バージェス頁岩 —- カンブリアの大爆発(2012.5)

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このテーマを選んだ理由

宇宙、自然、化石,鉱物が好き。テレビもネーチャー、ドキュメント番組はよく見る。たまたまティーブジェイグールドのワンダフルライフという本の表紙に五つ目を持った生物が目にとまり、これがバージェス頁岩に興味を持った。

バージェス頁岩は1908年、アメリカの古生物学者ウオルコットが、カナダ山中のバージェス頁岩の中から、カンブリア紀中期の未知だった生物の化石を次々と発見した。これらの化石の特徴は、普通なら化石として残らない軟体生物が非常に良い状態で保存されていたことだった。ウオルコットは、これらの生物を節足動物の先祖とみなしたかったようだが、後におこなわれた再調査の結果、バージェス動物群の生物たちには、これまでの分類に収まらないものが多数存在することが分かった。彼らの存在していたカンブリアの海中の生物体系は、それまで考えられていたよりもはるかに多彩で、複雑だったのである。

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バージェス頁岩の発見者、古生物学者チャールズ・ウォルコットによる当時の解析では、発見されたほとんどの化石が、現在のいかなる生物の祖先にも分類できない生物であると考えられました。この時代より前の地層ではこれほど豊富な生物は存在していなかったことは事実で、わずか数百万年の間に急速に様々な生物が誕生したため、カンブリア紀の大爆発とも言われます。
バージェス頁岩が有名な理由は姿が今の生物のどれとも似ていないような生物、たとえば、目が5つあったり、手の先に口があったり、どっちが上でどっちが下かもよくわからなかったり、そんな生物がこの地球に生きていたという証拠が残されているためです。? この地層が作られたのは約5億6千万年前から5億年前ごろです。陸上には生物はまだ何もいませんでしたが、海の中は三葉虫類の全盛期でした。三葉虫以外の生物もすでに多数出現していて,現在生きているすべての生物のご先祖様は、このカンブリア紀の終りまでに出そろったとされています。?バージェス頁岩で発見される化石の中で最も多いのは三葉虫や腕足類です。三葉虫は説明の必要はないかもしれませんが、腕足類というのはお腹と背中にそれぞれ殻をくっつけた二枚貝のような生物で貝の隙間から触手を出して歩いたりエサをとったりします。バージェス頁岩ではこれら以外に、藻類、海綿、クラゲ、今で言う毛虫やイモ虫のような見た目の一般には化石として残りにくいとされるやわらかい生物が化石となって発掘されることも特徴ですます。? 化石の多くは死体の上に砂や火山灰が降り積もってできるのですが、完全に埋もれるまでに時間がかかると、微生物によって腐敗してしまいます。そのため腐敗しにくい骨などしか残りません。ところが、バージェス頁岩は海中で起きた崖崩れなによって、その周辺にいた生物が丸ごと一瞬にして土砂の中に埋め込まれてしまいました。すると、土砂の中は直ちに酸欠状態になってしまいますので、細菌の活動が低下し、腐敗から免れることができたのだと推定されています。
バージェス頁岩はカナダのブリティッシュコロンビア州ヨーホー国立公園の中のバージェス山の中腹にあります。

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バージェス頁岩はカンブリア紀時代赤道付近。また中国の澄江(チェンジャン)中国雲南省昆明南東50丘陵地露頭で1912年フランスの地質学者アンリマンスイが発見しました。

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宇宙ビックバン150億年前。太陽系、地球ができて46億年。35億年前に海の中で生命誕生。カンブリア紀 6億4000年~5億年前。大量絶滅 5~6回発生。白亜紀末期、1億年前の恐竜大絶滅、アンモナイトも全滅。人類の化石で最も古いー400万年前人類の祖先は16万年前のホモサピエンスと言われている。

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スティーヴン・ジェイ・グールド 1441-2002。約5億年前のアノマロカリスなどのカンブリア紀のバージェス動物群を紹介。グールドの理論は3つ ①単純→複雑化という進化論の間違い    ヒトはサルから進化は間違い。  進化の系統図は従来1本の根から枝分かれし、上にいくほど複雑となっているのも間違い。不格好なブッシュ形状 ②バージェス動物の異質性。動物の分類は門→目→属→種であるが、現在の門に入らない生物がバージェス動物にいた。③生物進化の偶発性  偶然性に 異論がある。特に現在地球で最も反映している生物グループは? それは最も初期に出現し、下等といわれるバクテリア。人間が進化できたのは大腸菌の体内生息。進化のメカニズム  ダーヴィンの進化論 自然淘汰、適応グーグルの言う進化はたまたま存続したグループ内での多様化したから。「進化のシナリオは何通りもあって、ストーリーをリプレイするたびに違うシナリオが選ばれてもおかしくない」

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オバビニア    頭部に5つ目と前頭部から伸びるノズルの先頭は爪状態になっている。全長4~7cm。

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カンブリアの帝王。アノマロカルスとは奇妙なエビという意味。60cmから最大2mもある天敵がいなかった。

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ハルキゲニアとは幻覚が生んだ動物という意味。全長2.5センチ。怪で非現実的な姿。どっちが上でどっちが下か、どっちが前でどっちが後ろかわからない。球根のような頭。胴には7つの尖ったトゲ。また7対のトゲと反対の方向上向きにに先頭が2又に分かれた7本の触手がある。

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マルレラ レースガニ。華麗な(スプレンデント)という意味。体長2.5~19mm。

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古生代初期(カンブリア紀)に反映し、2億5千年前の2畳紀終わりに絶滅した節足動物の1グループ。頭、真ん中(胸部)と尻尾(尾部)の3部分からなる。

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17世紀までは天地創造、神がつくったという説。宇宙ビックバン150億年前。太陽系、地球ができて46億年。35億年前に海の中で生命誕生。人類は400万年前誕生。我々の祖先(ホモサピエンス)は16万年前。現在種の数は4000万種、絶滅種含めると数億以上。ダーウィンの進化論、最初は単純で原始的な生命が生まれ、より複雑な生命へと変化とする説が有力。ほかに地球外に起源があるとする説もある。

生命誕生

有機化合物 最初はメタン、アンモニア、二酸化炭素などの無機質、これに太陽光、放射線、熱、紫外線などのエネルギーによって、アミノ酸、核酸塩基、糖や炭水化物などの有機物が発生。→ 単細胞 細胞の構造の簡単な構造で、はっきりした核はもたない原核細胞。 バクテリア(ラン藻類)による光合成で酸素が大量に発生。タンパク質→20種類以上のアミノ酸が結合したもの。核酸→DNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)

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生命誕生 → 原核生物 核をもたない  → 真核生物 核を持つ   原核生物 → バクテリアに嫌気性細菌は酸素を使わずに呼吸反応によりエネルギーを得る。好気性細菌は酸素を使ってエネルギーを得る。真核生物 シアノバクテリア(ラン藻類、藍色細菌など葉緑素の祖先)が排出した酸素が地球上に蓄積してくると、好気呼吸を行う細菌が盛んに生育。この好気性細菌の一種(ミトコンドリアの祖先)が別の原核細胞の内部に共生してミトコンドリアが誕生し、またミトコンドリアの一種が共生して葉緑素が誕生。 これを内部共生説という。

→ 多細胞生物。人間は多細胞生物、60兆個の細胞。分化した細胞がさまざまな組織や器官をつくっている。

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5億数千年前古生代カンブリア紀に突如として動物の門が出そろった。また奇妙な生物がたくさん出現。5つ目のオパビニア、飛び出した眼のあるカンブリアの帝王アノマロカリス。とげとげのある上下逆のハルキゲニア。急激な多様化:数百万年の間に出現、普通は数千万年から数億年の単位の幅。酸素濃度 生物の代謝エネルギーを多く得て形状が多様化。もう1つの大爆発の原因は眼の発達(視覚の獲得) 捕食者が餌を見つけやすい、逆に食べられる側は敵を見つけやすい。攻撃と防御。

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眼の誕生ーカンブリア紀大進化の謎を解くーアンドリューパーカー著1967-地質年代を2つに分けるとしたら、視覚が出現する前と後に分けることができる。その境界が5億4000年前、カンブリア紀なのである。カンブリア紀に始めて眼を持った。それ以前にも光を感ずる装置はあったが、像を結ぶ眼を持ったことが、生物の大変革である。これを光スイッチ説という。ひまわりが太陽の向くとか、光を感知するのは植物も持っている像を結ぶ”眼”と単なる光感知器とでは機能が大きく異なる。この変化にはどれくらい時間が掛かるのか ? だが、理論的に光感知器から”眼”への変化に有する期間は100万年程度で充分だとする。長い歴史上では、ほとんど瞬時に”眼”が誕生したと考えて良い。そして”眼”が誕生した時がカンブリア紀の開始時点だ。光と言う進化に対して強力な作用を持つ刺激の出現である。これが捕食にも影響を与え(殺戮合戦)、生物の行動様式にも影響を与えた。光(=映像)ある世界と闇の世界の切れ目がカンブリア紀の初頭なのである。

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回折格子(かいせつこうし)とは、格子状のパターンによる回折を利用して干渉縞を作るために使用される光学素子です。?白色光をスペクトラムに分解することができる。身近な例としては、CDやクジャクの羽根が綺麗にいろんな色で光りますね、?あれは羽の構造が回折格子と同等だからです。

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